「バディ・システム」はダイビングを安全に楽しむ為の大切なルール
先日、PADIジャパンが「バディシステムってこんなに素晴らしい/バディ・システムでダイビング事故は無くせる」というテーマでウエビナーを開催しました。
とても大切なトピックなので、私もバリ島から参加。
そもそも通常のリクリエーションダイビングは、一人で潜るのではなく「バディシステム」で潜るのが基本。
言うまでもなく、それは自分自身の安全の為と、より楽しいダイビングを行う為です。
ただ、残念なことに、この素晴らしいシステムが上手く機能していないケースが多々あるのも事実です
バディと呼ばれるパートナーと一緒にダイビングをすることで、お互いに助け合って安全に潜るというシステムです。(PADI引用)
「バディ・システム」どうして上手く機能していないのか?その解決法は
PADIオープン・ウォーター・ダイバーに認定されると、(バディ・システムの手順をしっかり守りながら)ガイドなしで「バディ同士」でダイビングをすることが出来ます。
- バディと一緒にダイブプラン(潜水計画)をたてる
- お互いの器材の装着を手伝い、お互いの器材のチェックをする(B.W.R.A.F)
- エントリー、エギジット、潜水時間や深度制限について、お互いに注意する
- トラブルが起きた場合に、お互いに助け合う
- 水中では適正な距離で、サポートしあう
現実的に、どれだけのダイバーの方がガイド無しでダイビングをしているのでしょうか? 一般ダイバーの方が(特に初心者ダイバーの方が)ガイド無しでダイビングをするのは少ないのではないでしょうか?少なくとも、バリ島に来る日本人ダイバーの間では滅多に見ません。
また、
「ガイド付きダイビング」をされているダイバーの中には、「水中に入ったら、ガイドについていけばいいや~」って考えの方もいます。 彼らは潜る前に「バディ・システム」や「バディ」の存在について考えているのでしょうか?それとも、「そんなの関係ない」とか、「忘れてしまっているのでしょうか?」
バディ・システムを上手く機能させるには、毎ダイブ「意識」し「習慣」づけることが大切!
これはお客様側だけでなく、受け入れるショップ側にも共通して言えることです。
MAX DIVEの場合、一人のガイドが数人のお客様を引率する場合、必ずお客様同士でバディを決めてからダイビングを開始します。また、状況に応じ、全体を見るアシスタントが付きます。
この場合、
ご夫婦、カップル、ダイビング仲間と一緒に参加されている方は、参加者同士が必然的にバディになります。
お互いの特性を良く理解し、水中でもお互いを意識しながらダイビングをしている方が多いです。
お一人で参加し、初めて会ったダイバーとバディを組む場合、ダイビング前にいきなり「あなたのバディはAさんです」とだけ言われても困ってしまいますよね。
ショップ側はダイビングを始める前に、バディ同士でお互いの特性を確認しあう時間を作ることが大切なんです。
バディシステムは、お互いの特性(特に弱点)を知り合ってこそ成立します。例えば、エア消費が早い人は、隠さず伝える事が大切です。
もし、ショップ側がダイビングを始める前にグループ内でバディを組まなかったり、説明がなかったら、必ず担当ガイド・インストラクターに確認しましょう。これはショップ側の怠慢です。
当然のことですが、PADI正規登録店のガイドやインストラクターはお客様の安全を第一に考え、楽しく満足のいくファン・ダイビングを計画します。
その上で、
参加者ダイバーの方々は、ガイドやインストラクターに全てを依存するのではなく、「バディ・システム」を意識し、習慣づけることが大切。より良いバディになる為のスキルを身に付けましょう! (※関連ブログ:より良いダイブバディになる為の5つの条件)
「バディ=もう一つの頭脳」と考えた場合、自分1人では解決出来ないことでも、そこにバックアップ頭脳がいれば、未然に防げる事故は沢山あるのではないでしょうか!
バディは常に近くにいるものです。

もう一度、「バディシステム」を見直し、習慣付けよう
ダイビングを始めたばかりの方も、ベテランダイバーの方も、もう一度「バディ・システム」を見直してみましょう!
- ダビング前にお互いの器材をチェックしあってますか?B・W・R・A・F
- (例えば、」バディのバックアップ空気源は機能してるか?→重要です)
- ハンドシグナルは大丈夫ですか?(水中ではしゃべれません。ハンドシグナルが水中での共通語となります)
(※PADIでは新しハンドシグナル「体調が悪い」が加わりました。ご存じのない方はこちらのブログをご参照下さい「必ず覚えておきたいハンドシグナル」) - 潜行中、お互いの位置を確認しあいながら潜行してますか?
浮上も同じです。 - バディの直ぐ近くでダイビングをしてますか?
- お互いのエアを確認しあってますか?
「バディ・システム」は自分自身の安全を守るだけなく、ダイビングの楽しさを共有する楽しみもあります。
オープン・ウォーター・ダイバーコースで学んだ「素晴らしいシステム」習慣づけてくださいね!
最後に、↑の動画は昨年ご家族で体験ダイビングに参加されたお子様達の動画です。
魚を見つけたお兄ちゃんが弟さんに「あそこ、あそこ!」って指で教えてます。
弟さんは魚を見たら「OK」サインを出し、お互いに「OK」サインで確認しあってました。
体験ダイビングを始める前に説明した「ハンドシグナル」をきっちり使い、水中でコミュニケーションをとってる姿がメッチャ可愛く、微笑ましく、お互いを思いやる気持ちが「偉い」なって思いました。
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