「バディ・システム」意識してダイビングしてますか?

「バディ・システム」はダイビングを安全に楽しむ為に欠かせないルール!
ダイビングは、基本的に「バディ・システム」を守ることが大切です。
一人で潜ることはなく、常にパートナーと共に行動し、互いの安全を確認し合いながら潜ります。
しかし、実際のダイビングでは、バディ・システムがうまく機能していない場面も多く見受けられます。
バディ・システムの重要性が軽視されることもありますが、安全にダイビングを楽しむためには、これを徹底することが不可欠です。
ここでは、①バディ・システムがうまく機能しない理由 ②バディ・システムを機能させるための方法 ③バディ・システムの重要性について、改めて振り返り、まとめていきいます。
バディ・システムとは?
バディシステムとは、バディと呼ばれるパートナーと一緒にダイビングをすることで、お互いに助け合って安全に潜るというシステムです。(PADI引用)
PADIオープン・ウォーター・ダイバーに認定されると、バディ・システムの手順を守りながら、ガイドなしでバディ同士でダイビングをすることができます。
バディシステムの基本
- ダイビングプランの作成
バディと一緒に潜水計画をたてる。 - バディ・チェック(B.W.R.A.F)
事前にバディ・チェックを行い、安全確認をします。 - エントリー・エギジットの確認
潜水時間や深度制限についてお互いに注意を払い合います。 - トラブル発生時のサポート
トラブルが起きた場合は、すぐにお互い助け合います - 水中での適切な距離とサポート
水中では、適正な距離を保ちつつ、お互いサポートします。
バディ・システムが機能しないと何が起こる
「バディ・システムは、ダイバーの安全を守るために非常に重要な仕組みですが、実際のダイビングではバディが機能しないことがあり、それによって以下のような事故が発生する可能性があります。
- エア切れのトラブル時 にバディが遠くにいて、エアシェアができず浮上が遅れた。
- バディが離れてしまい、トラブル発生時に助けを求めることができなかった。
- 潜降・浮上時に適切な位置を維持せず、流されてしまった。
実際に、オーストラリアでの調査によると、ダイビング事故で死亡した126人のうち72%のダイバーが、バディと離れた場所で死亡していたことが報告されています。
水中ガイドと一緒でも「バディ・システム」は大切なの?
ガイド付きダイビングでも「バディ・システム」は守るべき!
「ガイドがいるから、ついていけば大丈夫!」と思っているダイバーは多いですが、それは大きな間違い!
ガイド付きダイビングでも「バディ・システム」を無視してはいけないのです。
確かに、ガイド付きでダイビングしていると、ガイドについて行けば安心だと思うかもしれません。
でも、ガイドがいようといまいと、ダイビングで最も大切なのはお互いをサポートする「バディ・システム」。
基本的にガイドの役目は、グループ全体の安全を監督し、ダイビングポイントの魅力を最大限に引き出すこと。
魚やサンゴの素晴らしい場所を紹介し、あなたが見逃すことなく、最高のダイビング体験ができるようサポートしてくれます。
ただし、ガイドとワンツーマンで潜る場合を除いて、ガイドはあなたのバディではありません!
なので、たとえガイドがついていても、「バディ・システム」を無視してはいけません。
お互いの安全を守り、水中での感動を分かち合えるのは、バディ同士です。
ガイド付きダイビングでも参加者同士でバディを決め、「バディ・システム」のともダイビングをします。
「バディ・システム」は「安全にダイビングを楽しむ為」に欠かせないルールです。
バディ・システムを機能させるためにできること
バディシステムをしっかり機能させるには、「意識」し、「習慣」にすることが大切です。
これはダイバーだけでなく、ダイビングショップやガイド側にも共通する重要なことです。
バディの決め方と事前準備
ガイドが複数のお客様を引率する場合、まず参加者同士でバディを決めてからダイビングを開始します。
そして、必要に応じてアシスタントがつくこともあります。
カップルやグループで参加する場合
ご夫婦やカップル、ダイビング仲間と一緒に参加する場合は、自然とお互いにバディを組むことが多いです。
普段からの信頼関係があるため、水中でも意識してサポートし合うことができます。
一人参加の場合
お一人で参加する場合は、初めて会うダイバーとバディを組むことになります。
この時、いきなり「あなたのバディはAさんです」と言われてもお互いに不安が残ることも。
だからこそ、ダイビング前のコミュニケーションが重要!
- お互いの経験レベル
- エアーの消費量
- ハンドシグナルの確認
- 不安に思っていること
バディシステムは、互いの特性(特に弱点)を知り合ってこそ効果的です。
例えば、エア消費が早い人は、それを隠さず伝えましょう。
事前に話し合うだけで、バディ同士の信頼関係が築け、より安全にダイビングを楽しめます。
バディ・システムが機能していない場合の対策
バディを決めずに潜ろうとしていないか?
もしダイビング前にバディが決められておらず、説明もなかった場合は、必ず担当ガイドやインストラクターに確認しましょう。 バディ・システムが守られていないのは、ショップ側の安全管理不足 でもあります
ガイドに頼りすぎない意識を持つ
ガイドやインストラクターがいるからといって、バディ・システムをおろそかにするのは危険です。
バディ同士での安全確認を怠ると、いざという時に対応できません。
ダイバーは、ガイドやインストラクターに全てを依存するのではなく、「バディ・システム」を意識してダイビンをすることが大切ですね。(※関連ブログ:より良いダイブバディになる為の5つの条件)
「バディ=もう一つの頭脳」
自分1人では解決出来ないことでも、バディという「バックアップ頭脳」がいれば、未然に防げる事故は沢山あるのはずです。
バディは常に近くにいる存在。だからこそ、もしもの時に頼れる大切なパートナーです。
しかし、PADIジャパンによると、事故が発生した際にバディシステムが機能していなかったケースは意外にも多いのです。(※関連ブログ:ダイビング事故はなぜ起こる?事故要因と対処法)
事故の後に「もしバディが近くにいてくれたら…」と後悔しないためにも、普段からバディシステムを意識してダイビングを楽しみましょう!
もう一度、「バディシステム」を見直し、習慣付けよう
ダイビングを始めたばかりの方も、ベテランダイバーの方も、もう一度「バディ・システム」を見直してみませんか?
- ダビング前にバディ・チェックしてますか?B・W・R・A・F)
- ハンドシグナル、大丈夫ですか?(水中ではしゃべれません。ハンドシグナルが水中での共通語です”)
(※PADIでは新しハンドシグナル「体調が悪い」が加わりました。「必ず覚えておきたいハンドシグナル」) - 潜降中、お互いの位置を確認しあいながら潜ってますか?浮上中も同じです。
- バディのすぐ近くでダイビングしてますか?
- お互いのエアを定期的に確認してますか?
「バディ・システム」は安全を守るだけなく、ダイビングの感動を共有する楽しみもあります。
オープン・ウォーター・ダイバーコースで学んだ「素晴らしいシステム」をぜひしっかり習慣づけてくださいね!

