バリ島パダンバイ|ウミウシ沼にハマるマクロダイビング体験

ウミウシ、バリ島パダンバイでウミウシ沼にハマる、マクロダイビング

バリ島でマクロダイビングと言えば、真っ先に「トランベン周辺」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

でも実は、パダンバイもマクロ生物の宝庫なんです。

黒砂のイメージが強いトランベンンとは対照的に、パダンバイではサンゴ礁と白砂の景色が広がります。
その水底を丁寧に見ていくと、米粒大の世界 – マクロ、もはやミクロの世界も広がっていました。

今回は、最近マクロダイビングに興味を持ち始めたゲストの皆さんと一緒に、マクロ生物を探しに行ってきました。
なかでもウミウシは、4日間でなんと20種類以上も見つかり、驚きの連続でした!

ここでは、その中から特に印象に残ったウミウシたちを紹介します。

目次

初めて出会ったウミウシたち

マリオニア・ディスティンクタ:学名:Marionia distincta

ソフトコーラルの中にひっそりと潜み、
周囲の色や質感に完全に溶け込むように擬態していました。

ラドマンミノウミウシ学名:Phyllodesmium rudmani

ラドマンミノウミウシもまた、擬態の達人です。
触や頭部をよく見ない限り、大きく発達した背側突起(セラタ)は、ソフトコーラルと区別がつかないほどです。

このウミウシについては、「ホクヨウウミウシ属の一種ではないか?(Tritonia sp.)」という意見もありました。
しかし、今回撮影した個体の触覚は表面が滑らか(ツルンとしている)ように見えます。
ホクヨウウミウシ属の触角は、筒状の鞘(さや)から房状の突起が伸びる形をしており、
さらに口元にヒゲのような突起がみられます。

初めての出会いにして、いきなり「ウミウシ識別の難しさ」という先例を受けた気分です。

センニンウミウシ属の一種学名:Aegires exeches sp.

最初は黒いカイメンかと思いましたが、よく見るとウミウシでした。
彼もまた、擬態の達人なのでしょうか!?

アデヤカイロウミウシ属の一種 : 学名 Goniobranchus sp.

パッと見で、コモンウミウシに見えましたが、この個体は体色がオレンジ色。コモンウミウシは体色が白。
ボブサンウミウシ (Goniobranchus roboi)にもよく似てますが、ボブサンウミウシの体色は黄色ですね。

ボブサンウミウシGoniobranchus roboi

ミノウミウシの仲間も豊富で、奥が深い!

パダンバイの海を彩るウミウシたちは、バリュエーションが本当に豊富です。
そして、これが「知れば知るほどハマる」ウミウシの沼の入り口。

コリュフェリナ・フラムマ:Coryphellina flamma?それとも…?

この写真を見て下さい。

Coryphellina ,コリュフェリナ・フラムマ ?
若しくは、Coryphellina iurmanoviの可能性も

最初は、セスジウミウシ属の一種「コリュフェリナ・フラムマ (Coryphellina flamma)」かと思いました。

その判断理由は、背面とセラタ(背側突起)の下に見られる薄茶色の斑紋です。

ところが、ウミウシコミュニティーを通じて専門家に意見を求めたとロコ、思いがけない回答が返ってきました。

「見た目はそっくりですが、実は「コリュフェリナ・ユルマノヴィ(Coryphellina iurmanovi)」の可能性も考えられます。

※C.iurmanoviは、2025年に最新データに基づいた学術論文が発表されたばかりの種です。

両種を見分けるポンとは、主に次の2点。

  1. セラタ(突起)の数と
  2. 体の大きさ
名前第1群の突起の数体長(大きさ)
コリュフェリナ・フラムマ
(Coryphellina flamma)
最大でも10本程度平均1~2.5センチ
Coryphellina iurmanovi14~20本C.flammaより1.5~2倍

その他のミノウミウシ

・チゴミノウミウシ (Favorinus japonicus)

チゴミノウミウシ, Favorinus japonicus

・シロタエミノウミウシ属の一種 (Tenellia sp)

・ツルガチゴミノウミウシ (Favorinus tsuruganus) ・ミチヨミノウミウシ (Tenellia sibogae)

まだまだウミウシのオンパレード

・ヒオドシユビウミウシ (Bornella anguilla) ・カバングス・レギウス (Cabangus regius)

・イガグリウミウシ (Cadlinella ornatissima)

・ウスイマツカサウミウシ(Doto ussi) ・オレンジウミコチョウ(Siphopteron brunneomarginatum)

その他、オオクチリュウグウウミウシ、キイロウミウシの赤ちゃん、ケラマミノウミウシ、シロタエイロウミウシ、
ニヨリセンテンイロウミウシ、モザイクウミウシ属の一種、セトリュウグウウミウシ、ゾウゲイロウミウシ、マダライロウミウシなどを観察できました。

※ウミウシ意外では、ボロカサゴ(Rhinopias), コダマタツ、卵を抱えたモンハナシャコが印象的でした。

名前が分らないウミウシ

こちらのウミウシは只今模索中で、まだ正確な名前が分かりません。

知れば知るほど底なし!これがウミウシ観察の醍醐味

ウミウシの世界は本当に奥が深く、写真の撮り方一つで判別が難しくなったり、もしかすると、まだ名前の付いていない個体に出会ってることもあります。

今回ブログに掲載したウミウシについて、「この種では?」「似た個体を見たことがある」など、なにか情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひメールで教えてください。

皆さんと一緒に、この不思議な”海の宝石”の正体を探っていければ嬉しいです。
パダンバイでのダイビング詳細

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