インドネシア・バリ島|新型コロナの状況④水際で防げるか?
バリ島は外出自粛22日目
私が住むインドネシア・バリ島の新型コロナウイルスの現状をまとめました。
※参考までに、前回ブログ
今、
首都ジャカルタは新型コロナの感染者数が止まらない。
バリは海外から出稼ぎ労働者達の帰国ラッシュ。
バリは水際で感染拡大を防げるのか?
インドネシアの新型コロナの現状は・・・
医療現場は混乱。上層部は汚職。しわ寄せは貧困層なのか?
- ジャカルタは大規模社会的制限(PSBB)を導入
- イスラムの断食明大型連休をシフト
- 医療関係者にインセンティブを与える
- 43億ドルのドル建ての「パンデミック債発行」
- FED(フェッド)は600億ドルのレポ枠を提供
- 財政赤字の国内総生産(GDP)比率の上限を5%に引き上げ
ジャカルタの感染者数は急増
ジャカルタは死者数が回復数を上回っている
4月16日時点で、インドネシアでの感染者数は5516人。死亡496人。回復548人。
3月はじめから感染者数が急拡。今日初めて回復数が死亡数を上回った。
インドネシアの感染者数の半分以上がジャカルタ
ジャカルタの感染者数は2670人。回復202人。死亡244人。
KOMPAS.comによると、インドネシア全域でOPDとPDPの分類で監視下に置かれている数は165, 549人、11,165人。
- ODP(症状はないが、新型コロナが拡大している国への渡航歴があるか、陽性の疑いがある人々と接触した人)
- PDP(新型コロナの症状がある人)
ジャカルタ州は、4月10日から14日間の「大規模社会的制限(PSBB)」を開始し、感染者数の多い地域はほぼ閉鎖。
一部の業種を除き、全ての事業活動は自宅で行い、違反した会社は罰金1億ルピア(訳70万円)が課せられるようだ。
学校施設の閉鎖・自宅学習、公共施設の閉鎖、公共交通機関の運行制限。
軍や警察もパトロールを強化。
5人を超える集まり禁止。マスク強制。などなど・・
マスクをしていない人は、見つかると、警察官の前で腕立て伏せ10回し、マスクをもらえるらしい。(笑い)
個人的に気にしていた、イスラム断食明けの大型休暇(Idul Fitri)は5月24日と25日の2日間のみになった。
26日~29日の連休は12月28日~31日へシフト。
そもそも、インドネシアは5月21日、22日が旗日なので、
今回の変更で、9連休だった大型連休は、5連休に縮小。
ただ、インドネシア政府はこの間、Mudik(帰省)の禁止はしていない。
帰省をとどめる為、低所得者向けの支援を開始した。
これを知って、少し「ホット」したけど、みなんさん、移動しないで下さ~い。って叫びたい!
最前線で働く人たちがいる中、汚職かよ!
ジャカルタの医療現場は厳しい状況。
現在まで、医療関係者25名が死亡。
専門医の数も少なく、先進国並みの医療設備もない。医療用品も不足。保険システムも軟弱。
そんな環境で患者数だけが日々拡大していく。
毎日頑張っている医師や看護婦、その他の医療従事者さん達は本当に大変だと思う。
政府は、専門医に1500万ルピア(約102,500円)、一般医と歯科医に1000万ルピア(約68,355円)、看護師に750万ルピア(約51,266円)、その他の医療従事者に500万ルピア(34,177円)のインセンティブを与えると発表。
死亡した場合は3億ルピア(約2,050,668円)の弔慰金。
それでも、汚職はおきてるのか?
ジャカルタポストによると、インドネシアは新型コロナ対策の為の$3.9billion(約3900億円)をつぎ込みsocial safety net programsを立ち上げたが、その資金の多くが横領さる恐れがあるとインドネシア汚職撲滅委員会(KPK)は指摘している
学校にも行けない子供たち。
明日の食べ物にも困る貧困層の人たち。
World Bankのデータによると、国の貧困比率(人口の%)は2000年の19.1%から2018年には9.8%まで低下。
2020年のジャカルタの最低賃金は初めて4,000,000ルピアを超え、4,268,000ルピア(三万円弱)に上昇。
(バリ島は2,494,000ルピア)
ただその背景で、富裕層と貧困層との間での大きなギャップに直面しているのも確かです。
ちなみに、直近のGlobal Findex (World Bank)のデータによると、インドネシアの成人の48.9%が銀行口座を所有しており、2014年の36%、2011年の20%から比較すると大きく伸びている。
ただ、
我々から見ると、人口の約半分しか、銀行口座を所有してしていない。
政府は低所得者向の口座に現金を送金すると言っているが、本当に困っている人にお金が行き届くのか心配。
バリ島は少なくても4月末までは感染者数が増加するのか?
バリ島は4月16日現在
感染者数113人。回復32人。死亡2人。
そのうち、
バリ内の感染者数は10人。
死亡者も3月初めに外国からバリに観光できた外人2名にとどまっている。
現在まで、バリ人の死亡者はゼロ!
今、バリで感染者が増加している理由は、相次ぐ出稼ぎ労働者の帰国がメイン。
今日も海外のクルーズ船で働いていた人たちが大量に帰国。
彼らは、ラピッドテストで陰性でも2週間、ブノア港の施設で隔離されるガイドラインが決まった。
バリに戻ってきた出稼ぎ労働者達は、空港でラピッド検査をし、陽性の場合はそのまま病院。
陰性でも2週間の隔離が義務づけされる。
カラガッサム、シンガラジャ地区では、ホテルを確保し、OPDの隔離を始めたそうです。
現在までの出稼ぎ労働者の帰国数から見ても、少なくとも4月末までは感染者の増加が見られるのでは?
とにかく、バリ島内で感染が広がらないことを願ってる!
本日のバリポスト新聞によると、バリ州知事はPSBB(大規模社会的制限)の適用を検討しているようだ。
ただ、バリ内での感染がまだ10人にとどまっており、PSBB実地による物流の停止→食料不足→社会不安→暴動の発生の可能性
それと、経済への打撃の大きさと実施コストを考えて検討中だそうだ。
バリ州知事はバリポストで「感染者10人の為に、400万のバリ住民にリスクを負わせるのは大きすぎる」と語ってます。
今のところは、海外からの帰国者の監視を強化することで乗り切り方針みたいです。
バリは村ごとの団結が強い!
「不要不急の外出自粛」に加え、マスク着用の義務化。
村ごとに衛生面の教育。困層への食料の支給。などなど・・・
普段から「マスクを付ける、手洗いをする」習慣がない国。
日本人が当たりまえにやってることが、あたりまえでない国。
人々の習慣を一気に変えるのは本当に難しい
それでも、少なくとも、私の周りのインドネシア人達は意識して頑張っている。
っていうか、今はやらなければならない!
ローカル向けのワルン(食堂)以外、ほとんどのレストランがクローズ。
レストランは無料デリバリーサービスを始めたりして頑張っている。
今は、スーパーか、銀行に行く時ぐらいしか外出はしてないが、私が行くスーパーや銀行は入り口で体温検査と消毒を徹底してる。店員も行員も、お客さんもみんなマスクしてる。(人との距離は微妙に思う時もあるけど・・)
うちで過ごそう!
私たち個人ができることは限られてるけけど、一人一人が過信せず、責任ある行動をとれば大きな力に変わる!
規則を守ることで、新型コロナの感染拡大を予防できる!
自分だけではい、大切な人たちの命まで守れる!
実際、ワクチンが開発されるまでは、油断はできないけど、はやく元の生活に戻れるよう。
うちで過ごそう!