ダイビング『バディ・システム』:より良いダイブバディになる為の5つの条件

あなたは、どんな人とバディを組みたいですか?
水中で感動を分かち合える。
何かあったときに助け合える。
お互いの気持ちを理解し、信頼できる。
そんな、頼りになるダイバーとバディを組みたいですよね。
ダイビングにおいて「安全で楽しい時間を過ごす」ための基本が「バディ・システム」です。
この記事では、「より良いダイブバディなるための5つの条件」をご紹介します。
このポイントを意識すれば、安心してダイビングを楽しめるだけでなく、より深い信頼関係を築くことができる はずです。それでは、一緒に見ていきましょう!
バディ・システム:本当に理解してますか?
オープン・ウォーター・ダイバー・コースで学ぶ「バディ・システム」、あなたはきちんと実践できていますか?
バディ・システムとは、必ず「バディ」と呼ばれるパートナーと一緒にダイビングをして、最初から最後まで互いの近くにいるというシステムのことです。
(PADIオープン・ウォーター・ダイバーマニュアルP-54引用)
バディ・システムは、必ずしも「バディ・ダイビング=セルフ・ダイビング」ではありません。
ワンツーマンでガイドと潜る場合を除き、基本的にグループ内でバディを決めるのが一般的です。
グループで潜る場合、「水中ガイド=バディ」ではありません
こんなダイバー、みたことありませんか?
- 「私はガイドについて行くからいいや~」とバディを意識しないダイバー
- 水中でバディを無視し、自分だけガイドについて行ってしまうダイバー
- 自分の器材だけチェックして、バディの器材は無関心なダイバー(バディ・チェック)
こうした行動が、トラブル時に 「バディが助けられない」「バディに助けを求められない」 状況を生み出します。
最高のバディになるための5つの心得
ダイビングをもっと安全に、もっと楽しくするために、「最高のバディ」になるための5つの心得を意識してみよう!
バディと安心して潜るためには、お互いを思いやる気持ちとスキル向上が大切です。
① プレダイブ・セーフティチェック(バディ・チェック)を忘れない
オープン・ウォーター・ダイバー・コースで学んだバディ・チェック(プレダイブ・セーフティ・チェック)
『BWRAF』の手順、覚えてますか? バディ・チェックは自分とバディの安全のために行うべき重要なステップです。
例えば、こんなトラブルを耳にしたことはありませんか?
- 「うっかり、タンクバルブを開け忘れてしまった!」
- 「うっかり、ウエイトベルトを付け忘れてしまった!」
昨日まで問題がなかったともして、今日も大丈夫とは限りません。何か見逃している点があるかもしれないのです。
もし、バディのオクトパスが故障していたら・・・?
あなたは、その人とバディを組んで安心して潜れますか?
事前にチェックを徹底することで、不安要素を取り除き、安全にダイビングを楽しむことができます!
② 水中では決してバディと離れない(バディの近くでダイビング)
ダイビング中は、バディ同士が常にコンタクトを取り合いながら行動することが鉄則です。
- お互いの残圧をこまめに確認し合う
- バディの位置や状況を常に把握する
これを意識するだけで、万が一のトラブル時に素早く対応できるようになります。さらに、珍しい生き物を見つけた時、すぐにバディに教えて一緒に楽しむこともできますね!
フォト派ダイバーは特に注意!
水中写真に夢中になって、バディを見失ったり、グループから離れてしまうことがあります。
水中撮影中でも、バディとガイドの位置は確認しましょう。
また、フォト派ダイバー事前のブリーフィングをしっかり理解し、はぐれた時の対応手順をバディと確認してからダイビングすることが大切です。
※水中写真に完全に集中したい!』という方は、ガイドとワンツーマンでダイビングをする事をおススメします。
③ バディへの思いやりを忘れない
友達、カップルやご夫婦など、仲間とのダイビングって楽しさも倍増しますよね。
だからこそ、大切なのはお互いに支え合いながら楽しむこと。
ダイビングは勝ち負けを競うものではなく、安全を第一に、バディと協力しながら楽しむアクティビティです
良いバディとは、思いやりのある人
バディが体調不良や不安を抱えていたら、無理にダイビングをさせようとしたり、プレッシャーをかけるのはNGです。
- 「せっかく来たんだから行こうよ!」とは言わない
- 不安を感じているバディの気持ちに寄り添う
時には「潜らない」という選択も大切。
万全でない状態でのダイビングは、事故のリスクを高めます。
「今日は無理をしない」という判断も、安全なダイバーとしての勇気ある決断です。
本当に良いバディとは、お互いを理解し、助け合える関係。
バディの安全を第一に考え、無理せず楽しいダイビングを心がけましょう!
④ さまざまな環境でダイビングの経験を積もう!
ダイビングでは、いつも同じバディと潜れるとは限りません。
一人でツアーに参加したり、一緒に潜る予定だったバディが急な事情で潜れなくなった場合、現地で初めて会ったダイバーとバディを組むことになります。
そんな時でも、安心してダイビングを楽しむためには、ある程度の経験とスキルを身につけておくことが大切です。
特に、初めて会う人とバディを組む際は、以下のポイントを意識しましょう。
- ダイビング前に、お互いの経験やスキルを共有する
- ハンドシグナルや残圧確認の方法を事前に確認する
- 水中でのペースなどを話しておく
さまざまな環境やコンディションで経験を積み、どんなバディともスムーズに潜れるダイバーを目指しましょう!
⑤ 継続的にスキルアップしよう!
ダイビングは、学べば学ぶほど楽しさが広がるアクティビティです。
スキルアップを続けることで、より多くの環境で安全に潜れるようになり、自信にもつながります。
- ブランクがある人やスキルに不安がある人は、おさらいを!
「最後に潜ったのが数年前…」「浮力コントロールに自信がない…」そんな方は、リフレッシュダイブやスキルの復習をして、感覚を取り戻しましょう。
- アドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバーでステップアップ!
ディープダイビングやナビゲーションなど、新しいスキルを学びながら、ダイビングの幅を広げることができます。 - レスキュー・ダイバーで安全意識を高める!
セルフレスキューの方法や、バディを助けるスキルを学ぶことで、より安心してダイビングを楽しめるようになります。
『バディ・システム』で安全にダイビングを楽しもう!
世界中どこでも、安心してダイビングが楽しめるダイバーになろう!
ダイビング・ガイドは参加者全員の安全を最優先しながら、水中で最大限楽しめるようにガイドします。
なので、「ガイドに全てお任せするダイビング」は卒業しましょう。
ダイビングはルールを守れば安全で楽しいレジャーです。
少し古いデータですが、2010年にDAN(Diver’s Alert Network) が米国ダーラムで開催した「ダイビングと死亡事故」に関するセミナーで、過去10年間のデータを発表しました。10万回のダイビング中で事故率はわずか0.472でした。 (※ダイビング事故はなぜ起こる?事故要因と対処法)
- 10万回のダイビング中で事故率は わずか0.472%
ダイビング中の事故率は車両事故と比べ非常に低い - ダイビング事故の40%は バディと離れたことが原因
このデータからも 「バディ・システム」の重要性 がよくわかりますね。
バディと協力し、 より良いダイブ・バディになることを心がけましょう!
どんなバディとでも、どんなダイブサイトでも、安全にダイビングを楽しめるダイバーを目指して!
そして、水中での感動を共有できる仲間が増えれば、ダイビングはもっと楽しくなります!
※おススメ
PADIジャパンが一般ダイバー向けに「バディシステム」についてのセミナーを行いました。
Youtubeにセミナーの内容をアップしてますので、お時間がある方はご覧になってみて下さい。
バディシステムってこんなに素晴らしい




