元気なシニアダイバー達|安全にダイビングを続ける為に心がけていること
ダイビング業界では、45歳以上のダイバーを中高年ダイバーと呼ぶことが多いです。
ただ、同じ50代、60代でも、生活習慣や食生活によって生理的年齢や活力年齢は全くちがってきますね。
そして、どうしても加齢による身体機能や体力の衰えは否めません。
体調不良が原因で、40歳以上のダイビング事故が発生しているのも事実です。
ダイビングに適した健康状態でいれば、末永く楽しめるレジャーです。
バリ島に沢山のシニアダイバーの方が来ます。
50代からダイビングを始める方もいれば、経験豊富な方もいます。
そこで、「元気なシニアダイバー」達はどんな点に注意してダイビングを続けているのでしょうか?
彼らの秘密と、これからダイビングを始める方へのアドバイスをまとめました。
元気なシニアダイバー達の共通点
アクティブなシニアダイバー達は「健康管理」と「ダイビングでの自己管理能力」が高い
当店にも、40代後半から50代、60代のベテランダイバーの方が数多くいらっしゃいます。
みなさん共通しているのが ①「見た目年齢が若い=生理的年齢・活力年齢が若い」②「ダイビングでの自己管理能力が高い」③ 「余裕をもってダイビングを楽しんでいる」点です。
話を聞いてみると、
[健康面で共通してる点]
- 1.健康管理が出来ている。定期的に健康診断、人間ドックでのチェックは欠かさない
- 2.自分の体の事を良く知っている
- 3.定期的に運動をしている。
- 4.食生活に気をつけている
生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症 etc)は減圧症発症リスクを高めるためます。生活習慣病にかからない為、日々健康管理がとても大切ですね。
【重要:健康に不安のある方は必ずダイビングに詳しい医師からの診断を得て下さい】
DANジャパンのDD NET(ダイバーズ・ドクター・ネットワーク)からダイビングに詳しい医師を探すことができます
【ダイビング面で共通してる点]
- 自分の好きなダイビングスタイルを知っている
- 自分の体力とスキルの範囲内でダイビングを楽しみ、絶対に無理はしない
例えば、
- ダイビング経験が豊富な方でも、体調次第では流れがあるポイントへは行きません。また、「せっかくダイビングに来たのだら・・・」っとは思わず、「今日は潜らない」と決断する勇気があります。
- 腰の調子が悪い時はビーチエントリーでなく、ボートダイビングを希望される
- グループに付いて行くのは難しいと判断したら、プライベートでダイビングを行う
- 1日3本の計画でも、体調によっては2本にとどめる
- サポートが必要なことがある場合は、その事を前もってガイドとバディーに伝えておく
例えば、
- 浮上後、水面でフィンを脱ぐのが難しいので助けが必要
- ゆっくりペースでダイビングを行って欲しい
これらの点は年齢に関係なく、ダイビングを安全に楽しむ為にとても大切ですね。
「自分の体調とリミット」を理解し、コントロールしながらダイビングを楽しむ。
ダイビングで「ノーと言える勇気」と「サポートが必要」と言える判断力は、経験、自信、余裕があるからこそだと思います。
50歳、60歳からダイビングを始める方へのアドバイス
これからダイビングを始める方は「自分のペース」受けられるコースがおすすめです。
- 初めて体験ダイビングに挑戦する方や、ダイビングライセンス取得コースに参加される方は、プライベート・コースに参加するのが良いかと思います。
- ベテランダイバーの方でも、ブランクがある方はいきなりダイビングをするのでなく、リフレッシュコースに参加することをおススメします。
「新しい事にチャレンジする」方はエネルギッシュな方が多く、見習う点が多いですね。
特に、オープン・ウォーター・ダイバー・コースに参加する場合、水泳能力も多少は必要となります。
新しく聞く言葉や初めて水中で行うスキル練習はチャレンジングで楽しいですが、その習得能力には個人差があります。
オープン・ウォーター・ダイバーコースに参加の際は、自分のペースで、じっくり、納得がいく講習を受けましょう!
一般的にPADIオープン・ウォーター・ダイバーコースは3日間コースと4日間コースがあります。
我々は(年齢に関係なく)4日間コース若しくは3日間コースをお勧めしていますが、一週間かけてコースを完結しても良いんです。(ちなみに、私は一週間かけてオープン・ウォーター・ダイバーコースを完結させました)
もし、バリでの滞在期間が少ない方は、無理をしてオープン・ウォーター・ダイバーコースに入らず、スクーバ・ダイバーコースをおすすめします。オープン・ウォーター・ダイバー・コースで重要なのは、時間内で終わらせる事ではなく、コースの内容とスキルを十分に理解し身につける事です!
水中ハンドシグナル『体調が悪い』
ダイビング中、水中で体調が悪くなったり、異変を感じたら、直ぐにバディやガイドに知らせて下さい。
その時、使えるのが「体調が悪い」を示すハンドシグナルです。
ハンドシグナルの使い方は簡単⇒ハンドシグナル「体調が悪い」
心身ともに健康であれば、ダイビングに年齢制限はない
心身ともに健康であれば何歳になっても楽しめるのがダイビングの利点。
ダイビングを通し、新たな社会とのつながり、友達の輪も広がっていきます。
- 30代の頃と比べ運動機能が低下してきたと感じたら、今の自分の体力に見合ったダイビングを楽しば安全。
- 老眼になって小さな魚が見えにくくなったら、老眼用度付きマスクを使用すればいい。
- ダイビング中、ちょっとしたサポートが必要だと思ったら、ダイビング前にガイドとバディーに伝えておけば安心。
皆様も健康第一、安全第一、のんびりと末永くダイビングを楽しんで行きましょう!
※年齢に関係無く、ダイビングを行うには、呼吸器系と循環器系が健康であり、全ての体内空間に異常が無いことが前提です。
また、冠状動脈性の心臓の疾患、現在カゼをひい ていたり、うっ血、てんかん、重度の医学的なトラブル、アルコールや薬 物依存の傾向などがある人は、ダイビングをする事は推奨しません。 (参照:ダイバーメディカルチェック)