ダイビングにおススメ、バリで買える「環境にやさしい日焼け止め」
あなたは何を基準に日焼け止めを選びますか?
- SPFやPA値の高さ?
- 使った時の使用感?
- 成分?
- ウォータープルーフ
- 値段(コスパの良いもの)?
ここ数年、ダイバーや海好きの人達の間で話題になってるのが『サンゴに優し日焼け止め』
普通に市販されてる日焼け止めの中には、サンゴや海の生き物達に有毒な成分が含まれているものも多いからです。
ご存知の方も多いと思いますが、ハワイ、パラオ、フロリダ・キーウエスト、メキシコ各地のビーチでは、サンゴに有害な成分を含む日焼け止めの使用や販売の禁止を発表しましたね。
肌にも環境にも優し日焼け止めの成分ってなに?
ここでは、
- 環境に有毒な日焼け止め成分と、安全な日焼け止めの成分について
- バリ島で買える「肌にも環境にも優しい」日焼け止め
- 「日焼け止め」の化学物質が海洋生物に与える影響
をまとめてみました!
確認しよう!我々が使用している「日焼け止め」の成分
我々が日常的に使用している「日焼け止め」=「紫外線防止剤」は2種類あるんです。
- 「紫外線吸収剤」:紫外線を吸収し化学反応によって防止
- 「紫外線拡散剤」:紫外線を反射・拡散させ防止
サンゴに有害な成分と指摘されているのは「紫外線吸収剤」に含まれている(主に)オキシベンゾ(oxybenzone)とオクチノサート(oxtinoxate)
他にもあります。
【紫外線吸収剤に含まれているサンゴに有害な成分】
- ①Oxybenzone, Benzophenone 3 (オクシベンゾン):紫外線吸収成分
- ②Oxtinoxate, Octyl Methoxycinnamate (EHMC), Octinoxate, OMC (オクチノサート):紫外線吸収成分
- ③Octocrylene (OC)(オクトクリレン): UVBとUVAを吸収する(UV)フィルター
- ④4-Methyl-benzylidene camphor (MBC), (エンザカメン、4メチルベンジデン・カンファ):紫外線吸収成分
- ⑤Triclasan(トリクラサン):防腐剤・抗菌剤・消臭剤
- ⑥Phenoxyethanol (フェノキシエタノール):防腐、殺菌剤
- ⑦Methyl Praben (メチルパラベン:パラオキシ安息香酸メチル)
- ⑧Ethyl Paraben (エチルパラベン:パラオキシ安息香酸エチル)
- ⑨Butyl Paraben (ブチルパラベン:パラオキシ安息香酸ブチル)
- ⑩Benzyl Paraben (ベンジルパラベン:パラオキシ安息香酸ベンジル
※①&②はハワイで禁止
※①~⑩全てパラオで禁止
【その他、有害と指摘されている成分】
- Butyl Methoxydibenzonyl methane 4 (4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン)
- Bis Ethlhexyloxy phenol (ビスエチルヘキシルオキシフェノール)
- Para-aminobenzoic acid (PABA) (パラアミノ安息香酸)
- Any form of microplastic sphere or beads (マイクロプラスチック球、またはビーズ)
- Any nano particles like zincoxide or titanimum dioxide (ナノ粒子化された酸化亜鉛または、二酸化チタン)
「紫外線吸収剤」に使用されているこれらの成分は、サンゴの白化現象や遺伝子の損傷を引き起こす原因となります。
一方、
サンゴ・環境や肌に優しいと言われている「紫外線拡散剤」の成分、酸化亜鉛(zinc oxide)や酸化チタン(titanium dioxide)です。
酸化亜鉛(zinc oxide)の日焼け止めは①テクスチャーが硬いと、②白浮きするというデメリットもあります。
(※今はどんどん改良されているので、日本では付け心地の良い商品もあるかと思います)
ただ、
流れは「ノン・ケミカル」=「紫外線吸収剤不使用」の日焼け止めの使用ではないでしょうか?
「海に優し」=「環境に優しい」=「肌にも優しい」
KOSEや資生堂をはじめ、いろいろな企業で「海を守る為」の化粧品開発が行われています。
バリ島で買える「環境と肌に優しい」日焼け止め
バリでは、スーパーやコンビニ、オーガニックショップ、サーフショップなどで「日焼け止め」を買うことができます。
ただ、日本と比べると「品揃え」がかなり少なく、スーパーやコンビニで売っている日焼け止めのほとんどが「紫外線吸収剤」を使用しています。輸入品も多いのですが値段が高いです。
そこでおススメなのが、ローカルのオーガニックショップ。
バリ島にはローカル経営のオーガニックショップが多々あり、自然の成分を使用した「環境と肌に優しい日焼け止め」を自社で作り販売しているんです。お値段もお手頃です。
Sensatia (センセイシャ):「Surf naked sunscreen locations」
現在使用してる日焼け止め
成分は:
- sunflower seed oil(ヒマワリ種子油)
- zinc oxide(酸化亜鉛)
- cera alba (beeswax)セラアルバ(蜜蝋)
「紫外線拡散剤」の成分である酸化亜鉛を使用し、完全「紫外線吸収剤」無使用、「ノンケミカル」の日焼け止めです。
全身に使用できます。
テキスチャーはなめらか。塗った直後は脂っぽい気がしますが、次第になくなります。
Zinc Oxide(酸化亜鉛)を使用しているため、白っぽくなりますが、顔に適量付けてからスポンジで叩き込むようにすると白っぽさは感じなくなります。
こちらも現在使用中の日焼け止め。リピートしてます。
前者のよりテクチャーが重く、UVB, UVA保護力が大きいらしいので、主にダイビング前に顔に使用してます。
成分は
- Cocos nucifera (coconut) oil ココスヌシフェラ(ココナッツ)オイル
- zinc oxide 酸化亜鉛
- euphorbia cerifera (candelila)waxユーフォルビアセリフェラ(カンデラ)ワックス
硬くはないですが、テクスチャーが重いので、かなり白っぽくなります。
ただ、顔に適量付け、スポンジで叩くように肌になじませることで、白っぽさは無くなります。
Bali Balance
使用したことはありませんが、クロボカンにお店があるBali Balanceも「環境と肌に優しい」日焼け止めを販売してます。
成分:
- zinc(亜鉛)
- raw coconut oil(ココナッツオイル)
- vitamin E (ビタミンE)
- Balinese aloe vera (バリのアロエ)
Utama Spice(ウタマ・スパイス):「Broad Spectrum」
Utama Spiceからも日焼け止めが発売されました。
SPF50と明記してあるところが良いですね。
サヌールのお店で試させてもらいました。
Zinc oxide(酸化亜鉛)の日焼け止めなので、テクスチャーがかなり硬いです。
現在ダイビング前に使用しているSensatiaの日焼け止めが無くなったら、こちらも試してみます。
Sensetiaの日焼け止めより多くの成分が表示してあります。
トップから6番目まで明記します。
成分:
- Zinc Oxide(酸化亜鉛)
- Caprylic/Capric Triglyceride(カプリル/カプリン酸)トリグリセリル)
- Titanium Dioxide(酸化チタン)
- Glycerin(グリセリン)
- Tri (Polyglyceryl-3/Lauryl) Hydrogenated Trilinoleate(水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)
- Beeswax(蜜蝋)
Sun time
こちらはサーフショップで買った日焼け止め。
ウォータープルーフで「Reef Free」と明記してあるので購入しました。
この言葉にちょっと「だまされた感」があります。
テクスチャーがかなり硬く、かなり使用しずらいです。
ブチルヒドロキシトルエンを使用しようしているのも気になるところです。
リピ買いは無いですね。
成分:
- Zinc oxide(酸化亜鉛)
- cocos nucifera oil(ココナッツオイル)
- cera alba(Beeswax,蜜蝋)
- microcrystalline wax(マイクロクリスタリンワックス)
- Theobroma cacao(カカオ)
- seed butter(シードバター)
- caprylic/capric (カプリル酸/カプリン酸)
- triglyceride(トリグリセライド)
- titanium dioxide(二酸化チタン)
- ci 77492(Iron Oxide Yellow) (黄色酸化鉄)
- ci77489(orenge iron oxide) (オレンジ色酸化鉄)
- ci77491(iron oxide red) (赤色酸化鉄)
- BHT Butylated hydroxytoluene(ブチルヒドロキシトルエン)
きれいな海を残したい|「日焼け止め」の化学物質が海洋生物に与える影響
「日焼け止め」の化学物質が海洋生物に与える影響は大きいです
アメリカのNational Ocean Serviceによると、
- サンゴ:白化させ、DNAにもダメージを与えます。
- 緑藻類:成長と光合成を損なう可能性があります。
- ウニ:免疫系と生殖系に損傷を与え、変形する可能性があります。
- 魚:繁殖力を低下させ、オスの魚にメスの特徴を引き起こし可能性があります。
- イルカ:化学物質が組織に蓄積し、子供のイルカに引き継がれる可能性があります。
水産庁の資料によると、「サンゴ礁は海洋面積の 1%にも満たないが、93,000 種以上の動植物の棲息場所(せいそく場所)となり、浅海の生物の 35%以上の種を保持」しています。
一人一人が「サンゴ・環境に優しい」日焼け止めを使用する事で、「サンゴ礁の危機」と言われている今を助けることが出来ます!
次回、日焼け止めを購入する際は「海や海洋生物」を思い、成分表に目を向けて見てください。
※参考:
※おススメ、参考動画:
友利新、内科・皮膚科医による動画。紫外線の基本の基本(UVA, UVB, SPF, PA)から効果科的な日焼け止めの塗り方まで、とっても分かりやすく説明してます。