EFRの重要性: 実体験から再認識、知識とスキルの大切さ

EFRエマージェンシー・ファースト・リスポンス

最近、私は思わぬ事故に遭遇しました。
自転車を押して横断歩道を渡ろうとした瞬間、バイクがぶつかってきた。

「まさか、歩行中にバイクと衝突するなんて!」

全く想定外の出来事。

今から思うと、たいした事はなかったのですが、その時はショックで立ち上がれず、不安が膨らんでいきました

私はダイビング・インストラクターとして、EFR(エマージェンシー・ファースト・リスポンス)プログラムも教えています。

EFRプログラム終了した際、参加者の中には、

「実践で活用できるかな?」=「一歩を踏み出す勇気はあるかな?」と不安を抱く方もいます。

路上で倒れている人を見たら、見てみるフリをしてしまうかもしれない?
若しくは、ただ、和次馬の一人になってしまうかも?

アメリカやオーストラリアには、Good Samaritan法(善きサマリア人の法)があり、善意で行動した人を保護しますが、残念ながら、この法律は日本では適応されてません。

このため、医師ですら、飛行機の中で「お客様の中でお医者さんはいませんか?」という状況になると、少数派だと思いますが、中には躊躇する医師もいるようです。

助けたい気持ちはあっても、善意で行ったことが裏目に出ることが、無きにしも非ず起きるからです。

Good Samaritan法:助けを提供する人が善意で行動した場合、その行動によって生じた損害に対して法的責任を問われないという保護。

今回の体験で、初めて助けを求める側の立場になり、もし助けを必用としている人がいたら、躊躇なく助けるべきだと強く感じました。

本当は当たり前のことなんですけどね。

目次

救急知識の不足が与える不安

事故が起きた時、周りの人々はとても親切で、私にぶつかってきたバイクの運転手は、ずっと手を握りながら側にいてくれました。

少なくても一人ではないという安心感を与えてくれました。

ただ、残念ながら、私以外には救急知識を持っている人はいなかったです。

そのため、助けようとしても、どうすればいいのか分からなかったでしょう。

ただ、何とかしたいという気持ちからでしょう、バイクを運転していた人は、「私を彼のバイクの後部席に乗せて、近くのクリニックまでつれて行く」と提案してきました。

もし、その場にEFRの資格保持者が現れててくれたら、どんなに心強かったでしょう

皆さんは、

「バイクに衝突され、炎天下の路上に倒れている人を見たら、どうしますか?」

救急知識の重要性

幸いにも私は意識もはっきりしており、状況判断もできたので、
自ら周りの人に指示を出し、助けを受けることができました。

冷静になり、涼しい場所に運んでもらい、頭を冷やすための対策をとりました。
そして、指定した病院へ行く車の手配をお願いしました。

ただ、もしも私が話すことすらできない重症で、意識が朦朧とした状態だったらどうなっていたのか? 

想像すると、ゾッとします。

たとえ救急車を呼んでもらっても、到着までの間、路上に放置されてしまうのでしょうか?

 命を守るための一歩: EFRの価値

EFRは世界の各機関から、正式な基準を満たすプログラムとして承認されています。

EFRプログラムは、ダイバーでなくても参加でき、1日で完結するプログラムです。

ここでは、心停止など生命にかかわる緊急時のケア(1次ケア)や、命に関わらないケガや病気のケア(2ケア)の方法を学びます。
1次ケアと2次ケアの知識とスキルを身に付け、実践的なシナリオで練習します。

EFR(エマージェンシー・ファースト・リスポンス)プログラム、一次ケア

皆さんもよく町で見かけるAEDの使い方を、デモ機を使って練習。

EFR(エマージェンシー・ファースト・リスポンス)プログラム、2次ケア

意外と知らない、包帯や三角巾の使い方などを含め、より日常に密着したことも練習します。

加え、大人の場合とは違う、子供のケアも別途学べます。

この知識とスキルがある人とない人では、大きな違いが生じます。

想像して下さい、
路上に倒れている人がいます。周囲に誰もいません。あたなは救急車を手配しましたが、
到着まで時間がかかりそうです。その時、あなたは何ができますか?

あなたの処置で、患者のその後が大きく変わります。

事故から得た気づき

事故の体験から、EFRの重要性を改めて認識しました。

私のように、突然事故にあった時、誰かが側にいてくれるだけで、少なくとも心の安心は得られます。
ただ、大きな不安は拭いきれません。

その場の状況から救うと言う点では、それなりの知識とスキルが必要です。

ダイビングも同じです。
もし仮に事故や緊急事態が発生した場合、バディがEFRの知識を持つレスキューダイバーだったら、安心しますよね。

いつ何が起こるか分からない世の中です。
いざと言う時に備え、EFRプログラムで救急法を習得し、躊躇することなく対応できる人になろう!

EFR(エマージェンシー・ファースト・リスポンス)プログラム

最後に、私はかなり慎重派なので、病院でCT、MTRなど検査を行い、
さらに、日本の医師にも連絡をとりました。日本の医師からは、「心配し過ぎ」とも言われました。
それでも、しつこく質問したので、最後には「大丈夫なんだから、後は勝手にしてくれ」とまで言われてしまいました。横断歩道を渡るときは、必ず一度止まって左右を確認しなければなりませんね。

MAX DIVEでは、EFRインストラクターコースも開催しています。

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