ダイビング・リスクセミナーに参加

PADIジャパン主催のダイビング・リスクセミナーに参加

ダイビング・リスクセミナ-、今回も沢山のダイバーの方々が参加してました。はやり、ダイビングをする限り『リスク』は付きもの。ダイビングサービス側も、ダイビングに参加されるお客様側も『ダイビングとリスク』についてしっかりと理解する事が安全にダイビングを楽しむために必要です。

今年の夏、東京で行われたPADIリスクマネージメントセミナーに参加した際に担当者の方が『ダイバーもノンダイバーも海に入った瞬間からリスクは伴う』と言ってました。水深は関係ありません。どんなに浅くても、深くてもリスクを伴う事は同じです。何時ものようにPADIのリスクマネージメントセミナーでは過去に起きたダイビング事故の事例を考え直し、アナライズします。『なんでこんな事故が起きたのか?』過去に起きた事例の背景には似たような理由がり、今回バリで参加したリスクマネージメントセミナーで取り上げた事故例も東京で参加したリスクマネージメントセミナーで取り上げた事故例にもそれらの事故が起きた背景には共通する点があります。

①ダイビングサービス側:『ついつい』お客様のスキル、知識、経験より『楽しんでもらおう!』と言う気持ちが優先し事故に繋がる。

ダイビングサービス側が『参加者の方々に楽しんでもらおう』と言う気持ちが先にたち。ついついスキルや経験を伴わないダイバーを基準深度より深く連れて行ってしまう。『もう少し深く行ったらサメがいるんだよね!』、『サメを見せてあげた!』と思っても、お客様のダイビングスキルに伴わない場所に連れて行く事は出来ません。当たり前ですが、サメを見てもらうより安全にダイビングをする方が優先です。

また、ダイビングガイド/インストラクターがお客様の『思い出』にと水中でスナップ写真を撮る事に気をとられて起きた事故もあります。特に、体験ダイビングの場合、まだダイビングに十分な知識もスキルも経験もないお客様を連れて水中を案内するわけですから、本来なら引率者側はしっかりとお客様を見ていなければなりません。引率者が水中で魚の写真を撮っている一瞬の間に起こった事故もあります。水中で記念写真や魚の写真を撮る事はいけない事ではありませんが、写真よりまずは安全を重視しなければいけません

PADIではダイビングの講習、ファンダイビングでのお客様とインストラクター、ガイドの人数比が決まってます。これは最低限守らなければならないルールであり、その時の海峡やコンディション次第では引率者の人数費を増やさなければならないと思います。

弊社では流が比較的早いポイント、透明度が悪いポイント、ビギナーダイバーさんや不安を抱えたダイバーさんがいる場合、水中写真を撮る場合などは引率者の人数を増やしてます。

②ダイビングに参加するお客様側:体調が悪かったり、不安があるのに『せっかく来たんだから・・・』とか『もったいないから・・・』とか『みんなが行くから・・・』という気持が事故に繋がる。

そもそも、体調が悪かったり、不安を抱えてのダイビングは楽しくないですよね。体調が悪いのに『せっかく来たんだから・・・』とか、『キャンセルしたらもったいないから・・・』と言う理由でダイビングを行おうとするのであればいちど考え下さい。 体調が悪い時、少しでも不安がある時は必ず(どんなに些細な事でも)ダイビング参加前に引率するインストラクターやスタッフに伝えてください。その時の状態や状況にみあったダイビングスタイルに変更できる場合もあります。そしてまた『ダイビングを見送る』勇気も必要です。

ちなみに、自分自身にも苦い経験があります。

15年ぐらい前、まだアドバンスダイバーだった頃、友達とブナケン島へ行きました。1日3本~4本、1週間のダイビングツアーです。日中、ダイビングをし、夜は遅くまで友達や同じリゾートに宿泊していたダイバーさん達とワイワイ盛り上がってました。そして、ダイビング旅行も終盤に入り、疲れが溜まっていた頃に『リバースブロック』にかかってしまいました。通常ダイビングの浮上中は耳抜きは必要ないのですが、リバースブロックにかかると体内空間の空気が抜けなくなり浮上が困難になります!そして物凄い痛みです。浮上したくても浮上できない。残りのエアーも心配。ダイビングの講習で習った対処法『一旦少し深く行き、耳抜きをしてみる』。何度も試したけど、抜けない。一緒にいたガイドさんにサインをおくり、ガイドさんにぴったりとくっつき、半ベソをかきながら時間をかけて浮上しました。連日のダイビングと寝不足で疲れがかなりたまっていたのでしょう。結局、他のダイバーには心配をかけ、その日のダイビングと次の日のダイビングは全て中止する事になりました。楽しいあまり、ついつい疲れている事を忘れて無理をしてしまったんだと思います。この経験は今でも教訓となってます。

『耳抜きが心配』、『流は苦手』、『生理だけど大丈夫かな?』、『エアーの消費が早いんだけど・・』、『アドバンスのライセンスは持ってるけど他の参加よりダイビング経験がかなり少ないので足を引っ張らないかな?』、『かなりのブランクがあるけど大丈夫かな?』、ダイビング前の不安は大なり小なり誰にでもあります。その不安や体調の事、ダイビング前に教えてくださいね。時間をかけて不安を解消し、安全に楽しくダイビングを出来るよう導きます。

今回バリで参加したリスクマネージメントセミナーの最後に『ニーバの祈り』がホワイトボードにうつされました。『自分では変えられないことを受け入れる平静さと、自分に変えられることを変える勇気と、そしてそのちがいがわかるだけの知恵をお与えください』/『GIVE US SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROMTHE OTHER』。この言葉はどんな人、状況にもあてはまると思います。

 

この後、少しでもダイビングに関わる事故を減らし、皆様が安全に楽しくダイビングが出来るよう取り組んで行きたいと思います。