バリ島、インドネシア新型コロナ状況⑧|入国制限とレバラン後の今
新型コロナ:バリ島とインドネシアの現状
インドネシア国内最新情報(https://covid19.go.id/peta-sebaran)
日本は新型コロナが収束し、なによりで嬉しいです!
6月5日時点でのインドネシアは、陽性患者:3,0514+993人、回復9,907+464人、死亡1,801+31人
バリ島は、陽性患者:557+33人、回復371+2人、死亡5人
ジャカルタは段階的に緩和に向かう一方、スラバヤで新規患者数が増加中。
バリ島は海外からの出稼ぎ労働者の帰国もピークが過ぎ、現在はローカル感染がジワジワと広がりつつあります。
- インドネシアの入国制限:PCR検査の結果が陰性を示す健康診断書を持っていても14日間自主隔離
- インドネシアの状況:レバランの影響か?ジャカルタの次は東ジャワ(スラバヤ)もヤバい
- バリ島の現状:海外帰国者の波は過ぎ、ローカル感染がジワジワと増加
- バリ島はデサ (村)単位の協力が大きい
- バリ島で行き場を失った野菜やタマゴ、それと人々も・・・
【インドネシアの入国制限】
「海外からの入国禁止」加え、「国内移動でもPCR検査陰性の証明書が必要」
海外からの入国:
引き続き、インドネシアは一部の例外を除いて,全ての外国人のインドネシア入国及びインドネシアでのトランジットを一時的に禁止。
また、入国する際には、PCR検査の結果が陰性であることを示す(入国7日以内:英文)健康証明書が必要。
これを持っていても、到着時に追加的な健康診断と14日間の自主的な隔離が義務図けられ、かなり大変。
最新情報はこちら⇒(在インドネシア日本国大使館)
国内移動:
5月25日に、ラマダン休暇の帰省禁止措置に伴う国内移動制限がとられ、インドネシア国内を移動する際にも、PCR検査結果が陰性であることを示す健康証明書が必要。
どの国もそうですが、インドネシアも経済と医療問題の綱引き。航空会社は困惑。
ジャカルタポストによると、インドネシアでPCR検査費用は平均2,500,000ルピア(日本円で約1万9千円)。
単純にジャカルタ⇔スラバヤ間の航空運賃より高いらしい。その為、ライオンエアーグループは運航を取りやめ。ガルーダも航空券代より高い検査代は問題だと主張しています。
インドネシアの状況:ジャカルタの次は東ジャワ(スラバヤ)がヤバい?
ラマダンの時期から東ジャワでの感染者数が急増
インドネシア全体の新型コロナ患者数の約45.2%がジャカルタと東ジャワで占めています。(ジャカルタ26.7%、東ジャワ18.8%)
ちなみにバリ島はインドネシア43州中、12番目で、全体に占める割合は1.8%。
直近では、インドネシア第2の都市(スラバヤ)を含む東ジャワ州での感染者数が急増。
特に、東ジャワの人口の約半分を占めるスラバヤでの新規患者数が増加してます。
レバラン中に目にしたニュースでも、ジャワのモールやパサール(市場)は人で溢れていました。
ジャカルタでも市場に人が溢れていた地域もあったようだ、 ジャカルタは4月10日から「社会的大規模制限(PSBB)」を行い、レバラン中の人の動きにには注意を払っていたが、本日の新規患者数は+104人、全体で7,870人。
ジャカルタは、4月10日かた続いていた社会的大規模制限(PSBB)を6月4日から段階的に緩和するようだが、大丈夫なのか?
スラバヤはやっとPDP(新型コロナの症状がある人)のホテル隔離をはじめるみたいです。
6月6日の東ジャワの新規患者数は286人、パプア87人、北スラベシ79人、スマトラ68人と、インドネシア全域に広がりだしたように見える。
レバランから10日たち、影響がハッキリと出てきてるようだ。
バリ島の現状:
海外帰国者による「コロナ輸入」はピークを過ぎ、ローカル感染がジワジワと増加
バリ州は3月25日のニュピの次の日から始まった「不要不急の外出自粛」が、現在も続いています。
学校は7月13日から始まる予定ですが、主な観光地、ホテルなどの再開の時期もはっきり分かりません。
そもそも、バリ州は5月末までに新規感染者0を目指していましたが、相次ぐ海外帰国者の波で達成できず。
バリ州自治は、観光再開の条件とし、「バリが最低日数間は新規陽性者0を達成した時点で、段階的に再開のプログラムを発表する」と語っていましたが、ローカル感染が徐々に増えている中、今はそれどころではない気がします。
バリ島内で一番感染者数が多いのはデンパサール(117人)ですが、ローカル感染が一番多いのはシンガラジャで、2番はバングリ(Bangli)。この二つの県を合わせ、バリ全体のローカル感染の2/3を占めています。
ただ、デンパサールでもパサール・バドゥン(市場)辺りやセセタン通りにあるコスなど、ローカル感染がジワジワと広がりつつあります。
バリでは、感染者が出ると、その地区や、両隣の家、店が封鎖され、周りの人達が一世に抗体検査を受けます。
デンパサールでは陽性者が出たコス(アパート)は丸ごと封鎖されました。
この繰り返しです。
バリ島でさえ、レバラン中に人が集まってしまった地域やレストランがあるようで、それが足元の数字にも表れている気がします。
デンパサール市は5月15日から「PKM:コミュニティ活動制限」を開始し、予定では6月14日に終了です。
どのように終了するのか?本当に終了するのか?まだ分からない状態。
バリ島はデサ (村)単位の協力が大きい
バリは各デサ(村)やバンジャール(村の中のコミュニティー)の力が強く、バリは政府の上から政策を押し付けより、各デサやバンジャールの規則を守る傾向があるように見えます。
実際、各デサやバンジャールごとに、新型コロナ予防の教育をしたり、予防の為のパトロールや封鎖された地区のサポートを行ってます。
一時期隔離されたバングリ(Bangli)やシンガラジャy(Singaraja)のデサは、食事が共同炊事の炊き出しで、3食確実に配給されました。県などが食料を調達し、軍が搬入して調理(軍には炊く事兵というプロがいるらしい)、村人に配給していましたた。メニュー的にはどうかは分かりませんが、食料の心配が無ければそんなに不安にはなりません。食料以外にビタミン剤などのサプリも差し入れられてる。
それでも中には、
ギリマヌクのジェリー乗り場でフェリー乗船に必要な健康証明書を偽造し、1枚10万ルピアで売りつけたヤツ。
また、抗体検査とその証明書の費用を惜しんで、小舟でバニュワンギから密航?して来た5人組など・・・。
全員逮捕されましたが、とんでもない事も起こってます。
願いは、バリの「小さな単位での働きが、大きな結果を生み出してほしい」です。
実際、バリは、他のインドネシア地域と比べると、回復率70%と高く、死亡者も5人と低いです。
バリ島で行き場を失った野菜やタマゴ、それと人々も・・・
ホテルや大型レストランが閉鎖中の中、バリには行き場を失った野菜や果物、タマゴなどが溢れています。
そんな野菜やタマゴを農家さん達がデンパサールまで来て、車で路上販売をしているんです。
行き場を失っているのは食べ物だけではありません。
ジャワ島から出稼ぎにきているジャワ人達の中には、職を失い、故郷に帰りたくても帰れなく、月払いのコス(アパート)代を支払うのも大変だと聞きます。
そんな中、自分で作ったサンバルや、菓子やパンをSNSにアップして販売したり、日本では見かけない動きもあります。 生きるパワーを感じます。
今の状態で生活を続けて行くのは大変ですが、「あと少し、あと少し」と思いながら、ニューノーマルに向けて踏ん張るしかないですね。
参考:
- Gugus Tugas Percepratan Penanganan COVID19
- Jakarta’s COVID 19 Response Team
- Surabaya Lawan COVID 19
- Peta Penyebaran COVID 19 Bali