バリ島新型コロナ状況⑩|混乱する外国人観光客の受け入れ時期
国内観光客の受け入れ再開。外国人観光客の受け入れはいつか?
7月9日からニューノーマルがスタートし、計画通り7月31日から国内観光客の受け入れが始まりました。
インドネシア国内からバリへ入る際は、抗体検査(ラピッドテスト)若しくはPCR検査陰性証明の持参が義務付けられてます。また、滞在中はアプリをインストールしGPSを常にオンにするなどのルールがあります。(詳しくはこちら)
国内観光客の受け入れ再開から20日経った集計では、1日数千人の予定に対し、実際の観光客は最大で2000人程度。1日平均1500人ぐらいで(今のところ)観光業界の期待外れみたいです。7月31日当日に、7000人もの観光客がバリを訪れたと報道がありましが、本当なのかな? 実際、ここで生活していて沢山の観光客が来ている気配を「全く感じられません」。(ちなにみ、コロナ前は1日約2~3万人の観光客がバリを訪れていたそうです)
バリ島の「新型コロナの現状」と9月11日と計画している「外国人観光客受け入れ」についてまとめました。
バリ州,新型コロナ感染者数の推移と状況
バリ州の陽性者は7月半ば頃まで増え続け、今は毎日50人前後の増加です。今日(8月20日)は72人増と多かったですが、今週は2日も祝日があり、検査や集計が残りの3日に集中してしまったからだと思います。
累計陽性者数は4292人、回復3751人、死亡51人です。うち、外国人の累計感染者数は22人。死亡2人です。
経済活動が再開し、パサール(市場)でのクラスターに加え、職場(電力会社、警察、役所、病院、裁判所)での感染、そこから家族間への感染が広がってます。感染者の傾向は、若者と無症状感染者の数が多くなってます。
政府は「ニューノーマルとは元に戻った事ではなく、感染予防の新しい生活様式を協調」
デンパサールでは、「3密/3C」に加え、「3T」を呼びかけてます。
Tracing:追跡:濃厚接触により感染した可能性がある人を見つけ出す。
Testing: 検査を促し、感染拡大を防ぐ
Treatment:治療
一方、回復者の数も増えてます。最多で800人ちかくいた入院/隔離患者数は、8月20日時点で490人まで減少。17の病院を初め、公共の隔離場所や借り上げたホテルの収容人数にも余裕が出てきました。
バリ島内で活気があるのはデンパサールだけ
ニューノーマルに入り、活気を取り戻しているいるのは、商業/行政の中心であるデンパサール。それと、強いて言えば在住外人が多く住むチャングー地区ぐらいではないでしょうか。通常沢山の観光客で賑わう「クタ、レギャン、スミニャック、ジンバラン」エリアは人気が少なく、まだ閉まっているお店も多いです。
チャングーに関しても、在住外国人に人気のお店はお客さんが入ってますが、観光客メインのお店は静かです。
クタのディスカバリーモール。夕方以降は、ビーチに沈みにくるローカル達がモール内をウロウロしてましたが、日中はガラガラ。閉まっている店も多く、歩くのが怖いぐらい。連接している「そごう」の方が人が入ってました。
スミニャックスクエア周辺:週末のマーケットもガラガラ。お店は開いていても、どの店もお客さんほぼゼロ。
400以上のシーフード店が並ぶ観光客に大人気のジンバランビーチ。まだ、4~5店舗ぐらいしかオープンしていません。先週、我々が行った時は、広い店内にお客は私達だけでした。
土日や夕方ビーチへ行くと、現地の友達同士や家族連れのインドネシア人の姿を多くみますが、どう見ても観光客ではないでしょう。活気ががあるのは、デンパサールの中心とローカルが集まる場所だけです。
インドネシアの状況
インドネシア全体では、引き続き、ジャカルタでの陽性者数は3万人を超え、死者が1000人を超えました。
経済活動を段階的に緩和したジャカルタは、職場、役所、学校でクラスターが発生。8月13日まで予定していた大規模社会制限の実施を8月27日まで延長。西ジャワ州も8月31日まで延長することを発表してます。
大規模社会制限が延期されたにも関わらず、ジャカルタでは8月18日、インドネシア独立記念日コンサートが開かれ、観客が密集し、感染者が増加したそうです。
9月11日から外国人旅行客の受け入れ再開できるのか?
7月9日、バリ州知事は9月11日から外国人観光客の受け入れ(計画)を発表しました。
ただ最近になって、海運及び、投資調整大臣は「インドネシア政府は2020年末まで外国人観光客の受け入れはしない考えである」と発表。その代わり、国内観光客からの利潤の配分率を現行の50%から70%まで引き上げ、バリ島を支援すると言い出しました。インドネシア政府は他国の動向を見て、9月の再開は無理だと判断した様です。
バリ州知事の計画も、インドネシア政府による発表も、どれもまだ確定ではありません。
バリ島のホテル、レストラン、(我々ダイビングショップも含め)観光業に携わっている会社は「社員教育」を含め、「新型コロナウイルス感染対策」を進めていますが、「今後、どうなるのか?」今は全く分からないのが現状です。