ダイビング直後のNG行動5選|飛行機・マッサージは?【バリ島実例付】

「ダイビング後は飛行機に乗ってはいけない」
これは多くのダイバーが知っているルールですが、実は注意したいのは飛行機だけではありません。
ダイビング後は体内に残った窒素がゆっくり排出されるため、高所への移動や大量の飲酒、強いマッサージなど、状況によっては避けた方が良い行動があります。
また、温泉やサウナについてもさまざまな情報がありますが、実際には「温めること」そのものではなく、「どのように温めるか」が重要だと考えられています。
大切なのは、「何が危険なのか」を正しく理解すること。
この記事では、ダイビング後に注意したい5つの行動と、バリ島で実際に気を付けたいケースを交えながら分かりやすく解説します。
①ダイビング後の飛行機搭乗
ダイバーなら一度は「ダイビング後は飛行機に乗る前に待機時間が必要」と聞いたことがあるのではないでしょうか。
ダイビング後は、体内に溶け込んだ窒素が時間をかけてゆっくり排出されます。十分に窒素が抜けないうちに飛行機へ搭乗すると、機内の気圧低下によって減圧症(DCS)のリスクが高まるため注意が必要です。
DANの推奨ガイドライン
DAN(Divers Alert Network)は、減圧症の症状がないダイバーに対して、以下の待機時間を推奨しています。
- 1回の減圧不要ダイビング:最低12時間
- 1日に複数回、または複数日にわたるダイビング:最低18時間
- 減圧停止が必要なダイビング:18時間以上(より長い待機が望ましい)
これらはあくまで最低限の目安です。待機時間を長く取ることによるデメリットはほとんどないため、特に複数回のダイビングを行った場合は24時間以上空けると、より安心です。
バリ島ダイビング後の深夜便に要注意
バリ島発の日本行きフライトは深夜出発が多いため、「帰国日も潜りたい」と考える方は注意が必要です。
例えば深夜0時発のフライトの場合、当日のダイビングは避けるのが無難でしょう。
「せっかくなら最後まで潜りたい!」という気持ちも分かりますが、安全に旅行を終えるためにも、最終日は観光やショッピングを楽しみながら体を休ませることをおすすめします。
②山登りや標高の高い場所への移動
「飛行機に乗らなければ大丈夫」と思っていませんか?
実は、ダイビング後に注意が必要なのは飛行機だけではありません。標高の高い場所へ移動すると気圧が低下するため、減圧症(DCS)のリスクが高まる可能性があります。
PADIによると、標高約3,048m(10,000フィート)まで車で移動することは、飛行機に搭乗するのと同程度のリスクがあるとされています。
バリ島での具体例
現実的には、ダイビング直後にアグン山へ登る人は少ないかもしれません。しかし、アグン山の標高は3,014mあり、ダイビング後の登山は避けるべき行動のひとつです。
また、バリ島では登山だけでなく、高原地帯を通る移動ルートにも注意が必要です。
例えば、クタ・サヌール・ヌサドゥア方面からムンジャンガンやシークレットベイへ向かう際、最短ルートのひとつにブドゥグル(Bedugul)を通るルートがあります。ブドゥグルは標高約1,500mに位置するため、多くのダイビングショップでは帰りにこのルートを避け、海沿いのルートを利用しています。
飛行機に乗らない場合でも、高所への移動には注意が必要です。特にダイビング旅行中は、移動ルートも含めて計画を立てるようにしましょう。
③ダイビング直後の熱いお風呂やサウナ
ダイビング後、「冷えた体を温めたい!」と熱いシャワーやお風呂に入りたくなりますよね。
ダイビング後の温泉やサウナについてはさまざまな考え方がありますが、現在は「温めること」そのものではなく、「急激な加温」に注意が必要と考えられています。
減圧症研究を行う山見信夫医師によると、ダイビング後は体を冷やすよりも適度に保温した方が良く、冷えた体を熱い温泉やサウナで一気に温めることが減圧症(DCS)の誘因になる可能性があるそうです。
そのため、ダイビング直後に入浴する場合は、熱すぎるお湯や長時間のサウナを避け、ぬるめのお湯でゆっくり温まるのがおすすめです。
バリ島あるある:ダイビング後は冷えすぎにも注意
バリ島のダイビング施設では、水シャワーしかない場所がほとんどです。
そのため、日本のようにダイビング後すぐ熱いシャワーやお風呂に直行!という環境はあまりありません。
一方で、バリ島は南国ですが、ダイビング後は意外と体が冷えています。特に乾季のヌサペニダでは水温が20℃台前半まで下がることもあり、3ダイブ後には寒さを感じる方も少なくありません。
また、雨季でも雨に濡れたり、ボート上で風に当たったりすると想像以上に冷えることがあります。
ダイビング後は濡れたラッシュガードや水着を早めに着替え、必要に応じて上着を羽織るなど、体を冷やしすぎないようにしましょう。
ある意味、ダイビング直後に熱いお湯で一気に体を温める機会が少ないバリ島のダイビングスタイルは、「急激な加温を避ける」という点では理にかなっているのかもしれませんね。
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天然温泉付きホテルではどうする?
バリ島にはミンピリゾート・ムンジャンガンのように天然温泉を楽しめるホテルもあります。
ダイビング後に温泉へ入る場合は、熱いお湯へすぐ飛び込むのではなく、まずは水分補給をして体を落ち着かせましょう。そのうえで、熱すぎない温度のお湯でゆっくり温まるのがおすすめです。
せっかくの温泉も、「熱ければ熱いほど良い」というわけではありません。
ダイビング後は体に優しい温度で楽しみましょう。
④ディープティシュー・マッサージ
「えっ、ダイビング直後のマッサージも注意が必要なの?」と驚く方もいるかもしれません。
実は、リラクゼーション目的の軽いマッサージではなく、「ディープティシューマッサージ(Deep Tissue Massage)」のように筋肉の深い層へ強い圧をかける施術は、ダイビング直後には避けたほうがよいと考えられています。
DAN (Divers Alert Network)によると、マッサージと減圧症の関連性ははっきりとは解明されていないものの、
専門家の間では深部への強い圧が血流を促進し、気泡を形成する可能性があると言われています。
そのため、ダイビング当日は筋肉を強く押す施術よりも、リラックスを目的とした優しいマッサージを選ぶ方が安心です
バリ島ならではのスパ体験で癒されよう!
バリ島は「スパ天国」と言われるほど、リラックスできる場所がたくさんあります。
また、日本と比べると驚くほど格安でマッサージができます。
メニューも多彩で、代表的な『バリニーズマッサージ』をはじめ、『アロマオイルマッサージ』、『スウェディッシュマッサージ」や「ストーンマッサージ」など。
ダイビング後のマッサージはリラクゼーションを目的とした優しいメニューを選び、バリ島ならではの癒しを満喫しましょう!
⑤大量にアルコールを飲む
「ダイビング後はビールで乾杯!」
その気持ち、よーく分かります!でも、ちょっと待って!
アルコールには強い利尿作用があり、飲んだ以上に水分が体外にでてしまうため、飲み過ぎると脱水症状を引き起こします。そして、脱水症状は減圧症(DCS)リスクを高める要因の一つです。
ダイビング直後の過度なアルコール摂取は控えましょう!
もちろん、適量のお酒を楽しむことまで禁止されているわけではありません。
大切なのは、十分な水分補給を行いながら、飲み過ぎないことです。
バリ島ならではの楽しみ方も!
お酒を飲みながら水分補給をするのは、今や常識。
せっかくバリに来たなら、ココナッツウォーターを試してみてください!
ココナッツウォーターには電解質やミネラルが豊富に含まれており、ダイビング後の水分補給にぴったりです。
バリではビーチやローカルワルン(食堂)など、どこでも気軽に楽しめるほか、
ヌサペニダ行のダイビングボートでは、ココナッツウォーターが支給されることも!
まずはしっかり水分補給をして、その後に乾杯。
そんな楽しみ方も、バリ島らしい過ごし方かもしれませんね。
余裕のあるダイビング計画が安全への近道
ダイビング後に注意したい行動として、
- 飛行機への搭乗
- 高所への移動
- 熱いお風呂やサウナ
- 強いマッサージ
- 大量の飲酒
をご紹介しました。
ダイビング後は体内で窒素の排出が続いているため、少し意識するだけでも減圧症(DCS)のリスクを減らすことができます。
また、減圧症対策で最も大切なのは、アフターダイブだけではありません。ダイビング前の健康管理や水分補給、そして余裕を持ったダイビング計画そのものが重要です。
ダイブコンピューターの普及によって、減圧症のリスクがなくなったわけではありません。
TUSAの解説では、ダイブコンピューターが示す無減圧限界を「安全限界」ではなく「目標値」のように考え、毎回ギリギリまで潜るダイバーが増えたことが、減圧症の一因になっている可能性が指摘されています。
ダイビングは誰かと潜水時間や深さを競うものではありません。
長く安全にダイビングを楽しむためにも、無減圧限界ギリギリではなく、余裕を持ったダイビングを心掛けましょう。
