ダイビング、水中での不安の対処法

ダイビング 水中での不安
目次

ダイビング中、水中で不安を感じた事ありますか?

もうすぐゴールデンウィーク、沢山のダイバーの方がいろいろな場所でダイビングの計画をしていると思います。バリ島もゴールデンウィークを待ち構えているかのように、コンディションは良好です!

ゴールデンウィーク、バリで(バリでなくとも)、思いっきりダイビングを楽しむ為に「ダイビング、水中での不安の対処法」についてまとめてみました。

『どうしたら水中での不安をなくせるんだろう?』

人間は大なり小なり誰でも不安を抱えていると思います。
最近のデータによると、一般的に日常生活において高いレベルの不安を抱えている人は、水中で不安やパニックを経験するリスクが高まるそうです。 
では実際、水中で効果的に不安を対処するにはどうした良いのでしょうか?

海が苦手だった私が20年近く前にPADIオープン・ウォーターダイバーになり、長い間ずっと不安を抱えてました。その経験から言えることは、

ダイビングは『自分のダイビングスキルの範囲内』で余裕をもって楽しむもの。

何度も潜った場所では不安にならないけど、初めてのダイビングポイントだと不安に感じることってありませんか?潜行してから先のイメージが描けると不安にならないけど、そうでないと不安になる。
特に初心者ダイバーの方に多いのではないでしょうか?
この環境を「ワクワクする!」する方もいれば、「不安になる」方もいますね。

ダイビングを始める前に、自分の不安をインストラクター、ガイド、バディにぶつけるのも良いですね。
一緒に潜る人(バディ、インストラクター、ガイド)が自分が抱えてる「不安」を理解してくれているって分かるだけでも不安は軽減されますよ。

少しでも不安がある方は必ずダイビング参加前にショップ側に伝えて下さいね
スキルの事、体調の事、なんでもです!


とにかく自分のスキルの範囲内でストレスなくダイビングを楽しむ事が大切だと思います。
それを繰り返していくうちに、知らず知らずと「ダイビングがもっと楽しくなります」

どんなに経験本数があっても苦手な事や、不安に思う事には個人差があります
「経験本数=自己管理のできるダイバー」ではないですね。

例えば:

  • アドバンスド・オープン・ウォーターで、100本以上の経験はあるが、流れのあるポイントで潜った経験が無く、流に不安を感じる
  • 水中で透明度が悪いと不安になる
  • 耳抜きが苦手で潜行に時間がかかる
  • ケーブ(洞窟)や閉鎖的な空間が苦手
  • 空気の消費が速い
  • ダイビングの講習で、他の人達についていけるか不安

経験本数に関係なく、ダイビングの不安に不安がある方は「ダイビングを始める前に十分なコミュニケーションをとりましょう!」

少し話が飛びますが、通常ダイビングでは、初めてのお客様をいきなり難しいポイントへお連れする事はありません。数日間続くダイブサファリやリバーボートダイビングの場合は、初日にチェックダイブを行い、個々のスキルのチェックをします。それだけスキルの確認、不安、体調に関するコミュニケーションをとる事はとても大切です!

ブリーフィングをしっかり聞き、理解してからダイビングを始めよう!

ファンダイブでは毎ダイブ必ずブリーフィングを行います
バディダイブの場合でもバディー同士で潜水計画を立て、それに従ってダイビングを行います。

ブリーフィングではポイント名、最大深度、ダイビング時間、ダイビングポイントの特徴、コンディション(流れなど・・)、見られる魚、緊急時のサインや対処方等を説明します。この時、分からない事や、不安がある場合は必ずダイビング前にダイブガイドとバディーに伝えましょう。

海外でダイビングを行う場合、日本人スタッフや日本語が分かるスタッフがいない場合は、英語でのブリーフィングになります。 英語が苦手だからと言って、完全にブリーフィングを理解しないままダイビングに行ってしまう場合もあるのではないでしょうか?

もし、ダイビングガイドが「このポイントは流れがあるので、水面でもたもたせずに直ぐに潜行します」と説明していた事が分からず、通常通り水面で呼吸を整えていたらドンドン流されてしまいます。

ブリーフィングを理解する事は安全ダイビングを楽しむ為にもとても重要な事です。

ホワイトボード等を使用してブリーフィングを行う場合、ダイビングガイドは全ての内容をボードに書き込みながら説明するので分かりやすいです。もし、ホワイトボードを使用しない場合は、紙に書いて説明をしてもらうのも良いことだと思います。

重要なのは、ダイビング前にブリーフィングの内容を理解すること! 不安材料がある場合はガイドとバディに伝える事です。引率側もお客様の不安材料や苦手を理解した方が安心です。

そして、ブリーフィング時に「このポイントは自分のスキルの範囲を超えているのでは?」とか、「今回は体調がすぐれないなぁ?」などと思った場合は直ぐにガイドに伝えましょう。
ガイドは別のオプションや対処方を検討してくれます。また、不安がある場合はそのダイビングをパスする勇気も必要です。

それでも不安なんだけど

水中での不安って突然やってくることってあるんですよね。
経験者なんでよくわかります。
自分の例でも、個人的におススメなのが「プライベートダイビング」です。
若しくは、ショップ側に相談してアシスタントを付けてもらう事です

MAX DIVEの場合は、少人数制をモットーにしているので、最大でも1ガイド:お客様4名までです。
お客様の中でに少しでも不安を抱えている方がいる場合は、プライベートダイビングや、その人にアシスタントを付けたり、人数比を変更してサポートします。そして必ずグループ内でバディを決めて潜ります。

ショップによってはガイド1名に対しバディーも決めず、沢山のお客様を連れていく場合もあります。
もし、あなたが、お客様6名、若しくは8名のうちの1人で、不安を抱えながら潜ってしまったらどうでしょう?誰があなたのバディなのも分からず、あなたは水中で不安を抱えたまま必死にガイドや他のダイバーについて行こうとするでしょう。これでは、ダイビングの楽しさも半減してしまいます。

もし、ダイビング前にご自分の抱えている不安材料をダイビングガイドやバディに伝えていれば、ガイドやバディは必ず水中であなたをケア―するはずです。
また、水中で自分の不安や苦手な事を理解してくれている人がいるということはかなり心強く、それだけでも不安材料が半減します。

ダイビングライセンス取得コースではどうなんだろう?

PADIのダイビングライセンスコースは、インストラクター1人に対して参加者(生徒ダイバー)の人数比の基準が設けられております。

例えばオープン・ウォーターダイバーコースの場合、限定水域講習(プール講習)1:10、オープンウォーター(海洋実習)1:8です。ただこれは、最大人数であり、その場状況や参加者のレベルに応じ、人数比を減らしたり、アシスタントを付けたりします。

ファンダイビングでも、講習でも、不安のある方は個人のペースで講習ができる「プライベートコース」をお勧めします

DANによると、水中でストレスが増せば増すほど緊急時の判断能力が鈍るとの事

ダイバーにとって大切なのはストレスを感じ始めたサインをいち早く察知し、パニックに陥る前に対処する事です。
ダイビングを安全に楽しむ為に適切なダイビングスキルを身につけましょう。もし、自身のないスキルがある人は浅瀬で何度でも練習して一つ一つのスキルを「大丈夫」と思えるまで練習しましょう

ダイビングを安全に楽しむ為に必要なスキル、マスターしてますか

浮力コントロール』、マスターしてますか?

上手に浮力をコントロールするテクニックはダイビングでとても大切です。
浮力コントロールが出来ると自由に効率良く水中を楽しむ事が出来るようになります
水中写真を撮ったり、じっくり魚の観察をする事も出来るようになります。
フィンでサンゴ等を傷つける事もなくなり、環境に優しいダイバーになれます

『それでもまだ不安』って方は以下を試してみて下さい!

ポジティブ・トーク

水中では常にバディーの近くで潜り、不安を感じ始めたら「自分は大丈夫」と自分自身に前向きな事を話しかけてみる。楽しい事を考えたり、好きな歌を歌うと言う人もいます。そうしながら不安をコントロールしてみて下さい。

「何が不安を引き起こしているのか?」その原因を考えてみる

マスクの中に水が入っている。マスクがくもって良く見えない。寒い。バディやガイドと少し離れてしまっている。

呼吸に集中してみる

呼吸のコントロールはダイビングで最も大切な事の一つです
オープン・ウォーターダイバーコースでも「口から吸って、口から吐く。 ゆったりした気持ちでゆっくりと深い呼吸を続ける」と習います。
正しい呼吸法は浮力のコントロールのみならず、落ち着いてダイビングをするのにとても重要な事です。
ヨガを経験した事のある方は、ヨガの時のように、ご自分の呼吸を意識しゆったりとした気持ちでダイビングを楽しんで下さい。ダイビング中は焦って浅く早い呼吸になってしまう事は良くありません。

もし水中で疲れてしまったり、呼吸に乱れを感じたら「チョット待って」のサインをバディーやダイビングガイドにだし、安全な場所で呼吸を落ち着かせましょう。

ある程度スキルがあり、浮力コントロールに問題が無い方はカメラを持ち、水中写真を撮るのもリラックスでき良いかと思います

被写体を探したり、写真を撮ることに意識が集中するので、不安な気持ちが軽減されます。
水中写真や動画を始めると、ダイビングの楽しみ方の幅も広がり、ダイビングがもっと楽しくなりますよ!

もう大丈夫!

せっかくの休暇。時間とお金をかけてきたバリ島。 楽しむしかない!
ダイビングをはじめる前に自分の思っている事心配や不安に思う事など、なんでも伝えて下さい。
そして、自分にとって最も有意義な時間を過ごし、楽しいと思えるダイビングをすることが大切!

このゴールデンウィーク、体験ダイビングにチャレンジする方、ファンダイビングを計画している方、ダイビングの講習を受けダイバーデビューする方、スキルアップ為の講習を計画している方・・・・みんなが安全に思う存分、自分のダイビングを楽しめるよう!」。我々がそれをサポートさせて頂きます!

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